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パアプウロード 7人は嫌がる医者と看護師を部屋から追いだして太田の寝ているベッドをずらし囲んだ。 そして麻生君から奪い取った傘を目を閉じている太田の前で開いた。 7人は互いに両手をつなぎ大きな円になると、全員が声を揃えて言った。 「星の精よ!願い叶えよ!太田さんの身体を健康な身体にして!お願い!」 すると単なるビニール傘だった麻生君の傘がキラキラと光り始めた。 光は大きな輪を作り、太田と7人の「パアプウ」を包んだ。 「生きてくれてるって思ってたわ、お姉さん!」 みんなで病院から帰る途中、松井は秋元の側に寄り、誰にも聞こえないように囁きかけた。 「あの時は死ぬ覚悟だったわ、でも気を失って海に浮いてた私はインド行きの小さな貨物船に助けられたのよ。そして記憶を失ったふりをしてインドにしばらくいたの、まぁ爆発で目を少しやられたけど、いたって健康よ」 と言って秋元はサングラス越しに微笑みかける。 そしてみんなに聞こえるように大きな声を出した。 「さあ、明日からビシバシやるわよ!」 「きゃー!こわーい!」 最年少の堀内が飛び上がる。 「店長!復帰祝いに焼き鳥屋でも行きませんか?店長のおごりで…」 宮寺が顔を引きつらせながら言う。 「そう、それいい、行きましょう!」 近藤は店長が戻って、肩の荷が下りる気持ちがして嬉しかった。 「久しぶりに日本酒でも飲みたいわ」 ずっとアラスカに行ってた原は大好きな日本酒に飢えていた。 「店長、甲虫いりますか?」 「柳田さんあなたって…」 はっ、はっ、はっ! まるで水戸黄門のラストシーンのように、高らかに全員で笑って帰っていったのである。 美容室「パアプウ」 そこには青春の香りが満ちている。 P.S 追伸 半年後… ウオー、ウオー 「あっ、太田さんが来た」 田無市主催ボディビルディング大会で優勝した太田は毎日鉄アレイを首にぶら下げて、獣のような声を出して店にやって来るのだった。 それは50メートル以上手前から、全員が彼女の来店を知るほどであった。 |